子供部屋

硝子のシューズは痛いだけ

第137回 王様 JANGLE 【2部】 豊永利行さん・上村祐翔さん(+個人的な話)

18日に大阪インディペンデントシアター2ndにて行われた王様 JANGLE、通称「王ジャン」2部に参加してきた記録のようなもの。勿論、人生初王ジャンである。

 

本イベントについて簡単にまとめると、ジャングル王国の王様・通称ポチ王(カエルのぬいぐるみ)と謁見者(出演者)のやりとりを客席と共有するという設定で、声優さんたちがキャラクターを背負わない素の状態で登壇、ステージコーナーの前半戦とファンとの接近(または接触。イベントごとに内容は異なる)を行う後半戦とで構成されるわりとゆるい空気感のイベントである。

 

地下鉄の駅を出て右に曲がり歩みを進め、小龍包のお店から漂う(なんて生易しいレベルではなく噴射といった方が正しい)湯気を浴びていると、黒いジャンパーを着たお兄さんの「王様ジャングルこちらでーす!」という声が聞こえ、薄暗いビルの入り口に並んだ。

 

本人確認を経てチケットをもぎられ、トイレ前に置かれたプレゼントBOXに(ロビーが狭く、スペースがそこくらいしかなかったのだ。それぞれのBOXごとに一人ずつ監視のスタッフさんがついていたのは良かった)手紙を入れ、席へと向かった。

 

普段は小劇団の公演等を行うような場所らしく、機材がむき出しになった薄暗い空間の後方座席で開演を待った。

 

 

 

 

 

ポチ王の紹介を合図に、芸人さんのように「どうも~」といった風に片手をあげ登場するとしくんと、萌え袖の両手を顔の横でゆるゆる振りながらニコニコとマイナスイオンを振りまき歩く上村君。

 

ポチ王のツッコミを交えながら繰り広げられるフリートーク(小学生レベルの下ネタが主)やパネルトーク、上村君が18年間プレイし続けているというプレステソフトのゲーム対決(をするふたりの様子を見ているだけ)、本業である朗読劇(ふたりが途中に挟むアドリブの数々に気を取られリアルタイムではオチの意味を理解出来なかったのだけれど帰宅後にパンフレットを読み返したらゾッとした)の披露、ときにゆるくも濃密な時間を過ごすことが出来た。

 

 

そして、約15分間の休憩を挟み、今回のメインとも言えるサイン会が始まった。事前に予約していた物販のブロマイド(直筆サイン入り)に目の前で自分の名前(または名字)を書いて貰えるという形式である。

 

ここまで淡々と文章を綴ってはいるが、この日の私は非常に緊張していた。当日どころか、前日の昼食から食べ物の味が分からなくなる程であった。開演前BGMが自分の心音のせいで聞こえ辛い程であった。

 

幾度となくブログ上に記していることだが、私はとしくんのお顔とお声がたまらなく好きである。ドストライク、というやつだ。きっかけは某フィギュアスケートアニメ、ジャニヲタに例えると「ごく出」や「探Q出」並みの「一生新規」の身分であろう。

夢色キャストDREAM☆SHOW、音楽朗読劇ホムンクルス、アコースティックライブ、今回のように近くでその姿を見る機会は無かった。DREAM☆SHOWのトロッコ登場では微妙に視線が合わなかった、朗読劇は最速先行で取れたチケットのはずが一階後列だった、アコースティックライブも会場自体は狭かったけれども席は後方。それでも十分に楽しかったし、少しずつ知る度に沢山の好きが増えていった。

 

そのレベルから今回はいきなりの接近戦である。名前を書いてくれて、お話しもしてくれる。好きな人の時間をその人生のほんの一瞬を、独り占め。

 

前の席や交通機関の関係から急いで帰らなければいけない人達から進行していく。サインをしているとしくん達を眺めたり(途中から客席のほとんどが友達と話しだして演者を放置する接近イベントあるある、あれなんだろうね。かくいう私も途中少しウトウトしたりアンケートを記入したりしていたけれども)、1時間かけて微調整に微調整を重ねたメイクの最終調整と30分かけて巻いた髪を耳にかけるかそのままにするか鏡とにらめっこしたりするうちに、とうとう順番が回ってきた。

 

壁沿いに列を作り、ステージが近づいて、ペンを持つ左手薬指に光るものを見て一瞬冷静になって、それでもやっぱり緊張しながら、スタッフさんの「どうぞ」の一言で目の前へと踏み出した。

 

  

 

 

優しい声色で名前を呼ばれた瞬間、胸がいっぱいになって上手く返事が出来なくて、次の瞬間に思い切り息を吸い込んで、伝えたかったことを吐き出した。ド新規だから情報量も思い出も歴史も無いから、ありきたりな言葉しか用意出来なくて、何なら全てさっき入れた手紙に書いてあることで、それでも、笑顔でしっかり目を合わせて話を聞いてくれて、言葉をくれて、私にとってはそれで十分だった。

 

多分、もっと何か声をかけてくれていたのかもしれない。けれど、顔を見るのに声を出すのに精一杯で、思い出せるのは表情と相槌程度。

初めて間近で見たお顔は、やっぱり好みドストライクでときめいて、あと思っていたよりも少し面長なのだということを発見した。

 

前の子が(おそらく)上村君推しで若干粘ってくれていたのと剥がしが緩かったのとでとしくんとはちゃんとお話し出来た反面、剥がしが速かった(体感)上村君とはほとんど話せないまま流れてしまった。

勿論、上村君にまでしゃしゃるようながめついことをするつもりは無かったのだけれど、現在放送中の主演アニメ『ダーリン・インザ・フランキス』の感想や去年の話にはなるがDREAM☆SHOWの話を普通にしたかったのもあり少し残念だった。

 

 

ちなみに、何とか言えた「ダーリン・インザ・フランキス見てます、ゼロツーちゃんが可愛くて!」に対し「ありがとうございます(ニコニコ)あ~可愛いですよね~、翻弄される感じが(流される私を眺めながら)」とふわふわと返してくれた彼は天使だった。ブロマイドを渡してくれるときに呼んでくれた「○○さんっ」という声にも癒された。

 

 

 

そして最後の人までサイン会が終わり、締めのトークをして、休憩時間を抜いても3時間以上に及んだ王ジャンは幕を閉じた。

 

 

としくんの好きが更に増えた日となった。

 

ゲームコーナーでステージの淵ぎりぎりの位置に座り込んでゲームを開始しようとしたときに、自分が体育座りをしたら後ろのファンからは自分が見えなくなる(※身長的に)ことに気がつき、正座に座りなおして調整したところ。

 

ここ最近の声優のアイドル化現象に対して、「勘違いするな。キャーキャー言われているのは自分を通したキャラクターに対してだ」といったことを事務所の後輩にも指導していると言っていたこと。

勿論、中にはキャラクターの有無に関係なくアイドル視されること自体を嫌うような発言をする人もいる。その言い方や選ばれた言葉によっては、それがアイドルという職業への軽視と受け取ってしまいアイドルを愛する者の一人として辛くなるときもあった。そもそもそういうスタンスの発言をする人を好きになることはないが、それでも思うことはある。

けれども、このとしくんの発言は声優自身に黄色い声援をおくる者もアイドルという職業に就く者も、勿論、声優を通してキャラクターに愛を叫ぶ者も、誰も否定しなかった。彼の言葉選びが、彼の中に蓄積されている言葉が考え方が、とても好きだと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからは私個人のお話。

 

このブログを立ち上げたのは、そもそものきっかけは、濱田君への想いを綴る為。

 

私は、濱田君のことが大好きだった。いわゆる本気愛だった。

 

大倉に対しては、一貫して、ジャニーズとして、私の中の最強で最高のアイドルとして、「担当」としての範囲内で好きだけれども、濱田君への想いはそれを超えていた。いわゆるカケモの状態ではあったけれども、想いの重いや方向性は異なっていた。

 

けれども、それ以上にBOYS、「ふたり」が好きだった、大切だった。

 

それが全てなのだと思う。

 

他のメンバーに原因を押しつけたこともあったけれども、そうじゃなかった。

 

きっと、あの子が一緒にデビューしていたら、今でも隣に居てくれたら、濱田担を続けていた。続けられていた。

 

今思えば、バリハピの初披露時、振り付け中に濱田君だけひとりにされたのを見た瞬間、あのときに限界を迎えたのだと思う。

 

あのペアダンス、私にとっては悪意しか感じられなかった。

 

地獄だった。

 

せめて、ペアの組み合わせが年上下シャッフルコンビだったら、ジュニア時代からの固定の組み合わせでなかったら。

 

濱田君の隣の、永遠に埋まらない空間。

 

それを渇望する自分を、必死に忘れようとしていた自分を、誤魔化しきれなくなった。

 

そんな気持ちで、死にもの狂いでデビューを掴み取った彼と向き合うのは、失礼だ。

 

過去記事で担降りについて色々と書き並べはしたが、結局、これが一番、唯一の理由なのだと思う。

 

すごく幸せなことも沢山あったし、今でも、デビュー前の彼に直接貰った言葉や愛は大切にしたい。けれども、それ以上に勝手に辛かったり勝手にしんどくなったり、正直、私生活や自分自身の性格にも少なからず影響を与えていたと思う。

 

一度離れたら、私自身も楽になった。

 

そして、新しい世界を知った。

 

 

 

今の私は好きな人が3人いる。関ジャニ∞というグループ単位で考えると、9人。

 

3人(+6人)とも、それぞれ別方向の「好き」で、どれもヲタクというには中途半端で、けれども、今が一番楽しい。

 

行きたいときに行きたいものに足を運び、欲しいものにお金を払う。

 

そんなシンプルな生き方で、今は、心から楽しい。

 

此処は、その「楽しい」を残す場にしていきたいと思う。

 

 

 

ポチ王
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宝物
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